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​物語マトリクス理論に含まれる手法

物語マトリクス理論は、複数の手法を融合し、偶発的に思えるイノベーション創発を促進する仕組みです。​​​物語マトリクス理論と​関係の深い考え方や手法についてご紹介します。

経営の9つの次元 梅本龍夫

「経営の9つの次元」は、梅本龍夫が経営コンサルタント、経営者の右腕、社内起業家として活動してきた時代の経験・ノウハウを体系化したものです。

 

優れた経営組織は、本音と建前が一致しています。高尚な理念と泥臭い現場に乖離がなく、経営のあらゆる次元のベクトルがそろっています。そのことで、人々は安心し納得して経営理念の実現にまい進できるようになります。

経営の9つの次元は、主として【創発の世界】と【秩序の世界】で重要な役割を果たします。創発という、どこかフワフワしたプロセスを、現実の世界で持続性のある宝物に変換する必要があります。それが《理念》から始まり《実装》に至る9つの次元です。経営の9つの次元は、起承転結の物語をPDCAのサイクルに変換し、物語モードを科学モードと連接します。

神話思考 梅本龍夫

神話学者のジョーゼフ・キャンベルは、世界中の神話を通底するパターンを円環構造として示しました。キャンベルの神話論を学んだジョージ・ルーカスが「スターウォーズ」を生み出しましたように、神話は今日でも、私たちの想像性/創造性の源泉となっています。

 

神話は、エンターテインメントだけでなく、経営や社会課題に大きな示唆を与えてくれます。かつて神話と宗教が近い関係にありましたが、現代社会の神話といえるのは実はブランドです。

 

ビジネスにおける物語の効用を体感してきた梅本龍夫は、キャンベルの比較神話学をビジネス課題や社会課題の解決に応用するために、いくつかの重要な修正を加え、これを「神話思考」と名づけました。

 

神話思考を身につけると、物語マトリクス理論の各段階をより深く理解し、豊かな象徴性でとらえられるようになり、イノベイティブな発想を得やすくなります。

社会的創発理論

創発(emergence)とは、「複雑系」と呼ばれる自然科学の分野で提唱された概念です。こうした生物の不思議な自然現象を企業や社会におけるさまざまな問題を解決するヒントにしようとしたのが、社会的創発理論です。

熊坂賢次慶応義塾大学教授は、社会的創発理を物語マトリクスと重なる四象限で創発プロセスを説明しています。
物語マトリクス理論と社会的創発理論は、きわめて親和性が高いフレームワークといえます。社会的創発理論は、物語を駆動する不思議な力を「見える化」する上で、極めて有用な理論です。

U理論

U理論 (Theory U)は、マサチューセッツ工科大学上級講師オットー・シャーマーが2007年に提唱した変革理論です。従来スピリチュアリティの領域とされた考え方や取り組みを組織の現場に体系的に応用したという意味で、U理論は経営学にブレークスルーをもたらしたといえます。


U理論も、物語マトリクス理論ときわめて親和性が高い理論です。U理論は、物語マトリクスで説明することで、一層実践性を高めます。「Uの谷を下りソース(源)とつながる」のがU理論のエッセンスですが、これは物語マトリクス理論の《中心》にアクセスすることを意味しています。

 

U理論を「何となく難しい」と敬遠されている方は、物語マトリクス理論を体験することで、U理論をぐっと身近に引き寄せることができるでしょう。

学習する組織

「学習する組織」(Learning Organization)は、1970年代にハーバード大学教授クリス・アージリスによって初めて提唱され、MITマサチューセッツ工科大学の経営学者ピーター・センゲが1990年に改めて提唱して広めた概念です 。センゲはシャーマーのU理論の形成に大きく関与しており、U理論は学習する組織の進化版と位置づけることができます。


学習する組織は、主として【自明の世界】から【混沌の世界】にかけて、特に有用な知恵を与えてくれる理論です。

 

学習しない組織、学習棄却、チーム対話、システム思考といった刺激的な枠組みや考え方をヒントにすることで、物語は創造的に前進するエネルギーを得ます。学習とは、答えのない問いを問い続け、より良い世界を構築する生命的プロセスです。学習する組織を物語マトリクス理論と組み合わせることで、組織の成長・進化が加速します。

デザイン思考

 物語マトリクス理論で応用するデザイン思考は、特に【創発の世界】で実践を積む時に役立ちます。デザインとは異才を放つ個人に依存するものではなく、チームを組み協働してイノベーションを創発する活動です。プロトタイプをチームで作り続け、試行錯誤のプロセスを一緒に楽しむことで、創造力やイノベーションの種子を発見する組織能力が、飛躍的に向上します。

​今までにない新しい組織を目指す方へ

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